人事コンサルの学び日記 ー組織とヒトのコトー

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人事コンサルタント見習いの学んだことをアウトプットする場。

採用で奇門、難問をするべきではない⁉面接の質問は良く考える必要がある

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1.はじめに

 
面接の場面では各社様々な質問がなされています。
例えば、
「あなたの強みを教えてください。」「これまでの経歴は?」「これまでで最も困難だったことは?その解決策は?」
といったシンプルなものから
「富士山を1日で別の場所に移動させるなら、どれぐらいのトラックが必要ですか?」
「あなたをもので例えるとどのようなものですか?」
という少し変わったものまであります。
 
特に面接の場面で
「富士山を1日で別の場所に移動させるなら、どれぐらいのトラックが必要ですか?」
「あなたをもので例えるとどのようなものですか?」
といった少し変わった質問はGoogleの分析であまり意味が無いという結論が出されました。
 
特にフェルミ推定と言われる
「富士山を1日で別の場所に移動させるなら、どれぐらいのトラックが必要ですか?」
「飛行機の中に何個ゴルフボールが入りますか?」
という質問はGoogleが元々導入していたことから、日本でも広まりましたが、皮肉なことにGoogleによって否定されています。
 
 

2.面接でどのような質問をするべきか?

では、面接の場でどのような質問をしていくべきかということが疑問になります。
 
残念ながらこれを聞けば絶対にOKというものはありません。
各企業で求める人材の人間性やスキルから考えて行く必要があります。
 
ただし、いくつか面接の質問を決めるにあたってのルールが3つあるので、
そのルールを紹介して行きたいと思います。
 
以下が面接の質問を決める上で必要な3つのルールになります。
(1)面接官によって質問を変えない
(2)質問したことを深掘りしていく
(3)どのような回答だったら良いかを予め決めておく
 

3-1 面接官によって質問を変えない

多くの企業の面接を見てきて驚いたのことは、マネージャーや現場の社員が面接に入った時に「自由に質問をしてください」と伝えているということでした。これでは学生の1人1人の回答にばらつきが出て、正しく能力値を比較することができません。
ある人は「大学生活で特に頑張ったこと」を聞いて、ある人は「研究テーマについて話してもらう」を聞く。これでは回答によって見える能力が変わってきますし、どちらかという面接官の主観が大きくなってしまいます。また、面接官が同じだったとしても応募者によって質問を変えることも基本的にはNGです。ただし、質問の内容が履歴書に書かれていることの深掘りという共有の方向性を持っているのは問題ありません。まずは自分たちの質問を揃える必要があるという意識を持ってください。
 

3-2 質問したことを深掘りしていく

次に大切なことは質問したことを深掘り、事実を掴んで行くことが大切です。例えば、「大学で頑張ってことはなんですか?」という質問に対して、「サークルの副部長として全体を取りまとめ、全国大会の出場に貢献しました」という回答が返ってきたとしましょう。そこに対して、何名のサークルなのか?全国大会に出ることはどれぐらいすごいことなのか確認をしておくことが大切です。20名のサークルなのか、200名のサークルなのかによって副部長の大変さは大きく変わりますから(あとは副部長が何名いたのかを聞くとよりイメージがわくかもしれません。)全国大会も同じで、元々毎年出ているようなサークルなのか、これまで一度も全国大会に出場したことがないのかによって困難さが大きく変わってきます。このように深掘りをし、学生が成し遂げたことを鵜呑みにするのではなく、1つ1つ事実を確認しておくことが大切です。その時にどこまで深掘りをすれば良いのかというと自分が詳細の場面までイメージできるまで聞いてください。抽象的な言葉をなるべく無くして会話ができると良いです。
深掘りをする方向性としてはHowとWhyが肝心です。どれぐらいの期間で、どれぐらいの人数で、なぜそれをしたのか?という質問です。
 

3-3どのような回答が良いかを予め決めておく

次にどのような回答が返ってきたら良いとするのかを決めておくことが大切です。例えば、求める人物像の能力にチャレンジ精神という項目が合ったとして、「大学時代で頑張ったことは?」という質問をした時に、どういう回答が返ってきたら、高い評価をつけるかを決めておくということです。今回のケースで言えば、「自分で高い目標を設定し取り組んだ」ということが評価5で「目標の設定は他の人と一緒に考えて、それに取り組んだ」が評価4、「高い目標の設定は与えられ、それに取り組んだ」3、「目標を持って取り組んだ(目標の難易度は低い)」2「何も目標を持って取り組んでいない1 という評価を決めておいて、質問しながら学生の回答みて評価をしていきます。今回はチャンレンジ精神だけでしたが、他の項目についても考える必要があります。
 

4.まとめ

面接はうまくいけば、適性検査やグループワーク以上の見極めをすることができます。しかし、使い方を間違えてしまうとほとんど見極めることができないまま第一印象で決めるということになってしまいます。適切な準備を行って面接を行うようにして、本当に会社で成果を上げる人材を採用してください。