人事コンサルの学び日記 ー組織とヒトのコトー

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人事コンサルタント見習いの学んだことをアウトプットする場。

これからの時代(令和時代)に求められる能力と見極め方

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優秀な人材を見極め、自社で活躍していく人を採用していくことはどんな時代のどんな企業でも求められることです。
しかし、これからの「未来が不透明で、不確実な」経営環境においてはこれまで見極めで活用されていたコンピテンシーだけでは不十分になりつつあります。これからの人材で求められるものは「潜在能力」であるということが語られています。
 

1.これまでの見極め・必要な能力とは

人材発掘の「最初の時代」は1,000年以上続いてきました。それは人間の肉体的得票に基づくやり方です。
例えば体力がある、力が強いという言う内容です。これらはピラミッドを気づき、運河をほり、穀物を採取するという時代に時代において有効な見極め方で、簡単に見極めができるやり方でした。
 
次の世代「第2世代」は知識と経験、過去の実績を重視するというやり方がです。
これは20世紀に多く採用されたやり方で言語能力やIQがそして過去の実績が採用のプロセスで重視されて行きました。これは多くの企業において職種が同じであればだいたい同じことがされている(給与計算や事務作業等)、毎年大きく仕事内容が変わるわけではないという前提で実施されてきた内容になっています。
 
しかし、技術革新と業界の垣根の消失により仕事の複雑さがましたことで前職での経験と実績はそれほど当てにならなくなってきました。
そのため次に注目され始めたのが、コンピテンシーによる見極め(第3世代)です。コンピテンシーとは行動特性とも言われ、「協調性」などとするのでなく、「〇〇な状況で〇〇な行動をする人」というようにもっと具体的な行動現象形態で表されるものです。またリーダー職においてはIQよりもEQ(感情的知性)の方が大切だと言われて来ました。
 
そして現在ではこの「第3世台」のやり方も通用しなくなりつつあります。
次の「第4世代」は「潜在能力」に着眼点を移すべきだと言われています。
社会の変化は加速を辿る一方で一昔前よりも格段に変化が激しく、10年先も不確実で、複雑で、不明瞭な世の中になって来ているからです。そのため、今年は特定の職務でおいて優秀な成績を残せたとしても10年後は競争環境が変わっていたり、会社の戦略が変更し、仕事内容がガラッと変わっている可能性があるからです。そのため必要になってくるのは「今」何を持っているか?ではなく「これから」何を習得していけるかという潜在能力が見極めにおいて大切になってきます。
 

2.潜在能力の見極め方

まず、お伝えしておかなければならないのは人の潜在能力を見極めるのはコンピテンシーを見るよりも遥かに難しいということです。
(「第1世代」から世代を重ねる毎に見極めが難しくなってきてます。)
しかし、それでも特定の要素を見ることである程度は見極めができるようになります。
 
その指標は次の5つに分類できます。
1.モチベーション:これは設定された目標に対して成果をあげようとする決意があるということ。高い潜在能力を持つ人はやるべきこと全てに向上心を持って努力をしようとします。
2.好奇心:あたらしい経験や知識を追い求め、率直な批判を聞きたがる。何を学び、自分を変化させることに積極的
3.洞察力:情報を集めて意味を読み取り、新たな可能性を見つける能力
4.愛着心:感情と理論を駆使して説得力のあるビジョンを伝え、人々と関係を築くコツを知っている
5.困難にもめげず高い目標を達成するために戦い、逆境を跳ね返す気力
 
そしてこれらを見極めるためには次のような質問が効果的です。
・他人に反論されたとき、どのように反応しますか?
・自分のチームを他人がどう評価しているか聞かせてもらうためにはどうすればいいでしょうか?
・考え方や経験、個人としての成長の可能性を広げるためには何をしますか?
※なるべく具体的なところまで掘り下げるのがコツです。
 

3.まとめ

これからの時代において必要な能力(潜在能力)とその見極め方をお伝えしましたが、これまでコンピテンシーやIQテストや過去の経歴がダメだというわけではありません。現状でどれぐらいの力を発揮してくれるのかを見極得るために非常に大切になってきます。しかし、これからの組織において潜在能力がどれぐらいあるのか?という視点で見極め、社内で育成することが求められる時代が迫ってきています。