人事コンサルの学び日記 ー組織とヒトのコトー

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人事コンサルタント見習いの学んだことをアウトプットする場。

戦略人事では何をするべきか【人事部に期待されている3つの機能】

現状で人事部の機能は人を採用し、育成、管理するに注目されがちですが、
最終的にはそれらを通して企業の競争力を確保することが求められるます。

最終な人事のゴールを「人」を通してに企業の競争力を上げることだと
考えると3つの機能に分解することができます。

まず1つは短期的な視点での機能ですが、
企業が判断している経営目標を達成するために
必要な人材の供給・配置を行うことです。

しかし、これだけでは企業の成長は難しくなります。
そのために企業のコアコンピタンスの強化と
従業員の働きがいや幸せの確保が必要になります。

コアコンピタンスとは企業が持つ強みとも言いかえられますが、
製造業なら技術力、サービス業ならおもてなしが挙げられたりします。
しかし、これらは結局のところ人が生み出しているモノなので、
最終的には人に帰ってくるのです。
そのため、コアコンピタンスを継承、進化させる人の採用や育成が必要になります。

そして、最後の従業員の働きがいや幸せは
コアコンピタンスの強化ともつながってきますが、
従業員が新しいサービス内容を生み出したり、技術力を向上させるためには
従業員が仕事に集中し、チカラを発揮できる環境の整備が重要になってきます。

これは単なる福利厚生の充実だけではなく、
一人ひとりの個性や才能を最大限発揮してもらうための
仕事環境を提供するというより広い意味合いになります。
(職場環境や従業員同士の関係性、労働時間など)
つまり、人事は従業員の働きがいのある場所を提供することも仕事の1つとなります。

これまで役割を果たすためには何が必要でしょうか?
まずは人事が人材と仕事に関する情報を豊富に持っているべきです。

人の情報だけではなく、そこで何をしているのか?
つまりは現場のビジネスを把握している必要があるのです。

商社系の会社であれば、営業から人事に異動しましたという人が多いですが、
技術系の会社になってくると人事の人が現場のことを詳しくは知りませんという人は多い。
人事が最先端の技術や業界の詳細な動向について知る必要はないですが、
現場の社員が日々どんな仕事をしているのかを把握して置かなければ
人の配置や育成、やりがいがある職場環境も作れるはずが無いのです。

まずは現場とのつながりを作る。
例えば、全社的なリーダー人材やコア人材育成の場を利用して
職場でどんな人材が育っているのかを把握する。
キャリアの節目で社員と面談をして、ひとりひとりの個性や状況を知る。
こういった小さなことから始めていくことが大切になっていきます。

ある意味で戦略人事とは
経営サイドと現場サイドを再びつなげるという側面があると思われます。

どちらかの知識を持っているのではなく、
経営サイドが何を目指しているのかを知り、
現場サイドでいま何が起きているのか、どんな想いで働いているのかを知る
それぞれの方向性をつなげてあげることが人事部に期待されていることだと思われます。