人事コンサルの学び日記 ー組織とヒトのコトー

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人事コンサルタント見習いの学んだことをアウトプットする場。

Google流のチームとは?相互依存な組織を作れ!

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多くの企業だけではなく、団体やプロジェクトなど
多くの組織において仕事の大部分はチームによる共同作業で進めていきます。
 
アリストテレスの言葉で「全体は部分の総和に勝る」という言葉の通り
チームにすることで個人では生み出せないような大きな成果を生み出せることもあれば
チームになることによって、個人の生産性の低下が生まれるということもあります。
 
つまり、チームもあり方によって
全体の生産性がいつも以上になることもあれば、
いつも以下になることもあること言うことです。
 
ではどうすればチームでの生産性を上げることができるのかということを
Googleのピープルアナリティクスチームが分析してくれています。
<参考サイト>
 
まずはチームとはなにか?という定義からです。
複数名集まって作業をしていく形態を以下の2つに分けています。
1.ワークグループ
相互依存性が最小限という特徴があり、組織または管理上の階層関係に基づいています。ワークグループのメンバーは、情報交換のために定期的に集まる場合があります。
 
同じ部署ではあるけれど、相互に連携することはほとんど無いという状態がこれに当たります。
 
2.チーム
メンバーは相互に強く依存しながら、特定のプロジェクトを遂行するために、作業内容を計画し、問題を解決し、意思決定を下し、進捗状況を確認します。チームのメンバーは、作業を行うために互いを必要とします。
 
なにかプロジェクトを遂行するために複数で集まることをチームだと思っていただきたいと思います。
同じ部署にいて、同じプロジェクトに関わっていれば「チーム」ですし、別の部署でも同じプロジェクトに関わっていれば「チーム」です。
 
 
上記のチームをどのようなカタチで分析をかけたかというと
Googleでは最終的にメンバー数 3~50 名のチーム(中央値は 9 名)を対象に
1. マネージャーによるチームの評価
2. チームリーダーによるチームの評価
3. チームメンバーによるチームの評価
4. 四半期ごとの売上ノルマに対する成績
の4つの観点から分析をかけました。
 
その結果以下の5つがチームにおいて大切だという結果が出ました。
1.心理的安全性 - 「チームの中でミスをしても、それを理由に非難されることはない」と思えるか。
2.相互信頼 - 「チームメンバーは、一度引き受けた仕事は最後までやりきってくれる」と思えるか。
3.構造と明確さ - 「チームには、有効な意思決定プロセスがある」と思えるか。
4.仕事の意味 - 「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えるか。
5.インパクト - 「チームの成果が組織の目標達成にどう貢献するかを理解している」か。
 
一方で以下の要素は良いチームになれるかどうかには関係がなかったとのこと
・チームメンバーの働き場所(同じオフィスで近くに座り働くこと)
・合意に基づく意思決定
・チームメンバーが外交的であること
・チームメンバー個人のパフォーマンス
・仕事量
・先任順位
・チームの規模
・在職期間
 
ここから言えるチーム作りのポイントは
各メンバーが言い合える環境を作るということ。
そして、お互いが決めたことはきちんと守るということ。
最後にプロジェクトの目指す方向性を示すということです。
 
いま自分が関わっているプロジェクトチームに対して以下の質問を
問いかけてみてはどうでしょうか?
「チームの中でミスをしても、それを理由に非難されることはない」と思えるか。
「チームメンバーは、一度引き受けた仕事は最後までやりきってくれる」と思えるか。
「チームには、有効な意思決定プロセスがある」と思えるか。
「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えるか。
「チームの成果が組織の目標達成にどう貢献するかを理解している」か。